2015年7月29日水曜日

『歩く花』が好き。愛する人の心に情熱の花を。

知ってるかい 忘れてはいけないことが
何億年も昔 星になった
どんな時代の どんな場所でも おんなじように見えるように

覚えたり 教えられたり
勉強したりするんじゃなくて
ある日突然 ピンときて だんだんわかることがある

ガードレールを飛び越えて センターラインを渡る風
その時 その瞬間 僕は一人で決めたんだ 僕は一人で決めたんだ

今日からは歩く花 根っこが消えて足が生えて
野に咲かず 山に咲かず 愛する人の庭に咲く


*****

ある日突然ピンときて「気づいてしまった花」は、ガードレールという枠を飛び出して道路に出ます。そこで感じた爽快な風。そのときその花は、自分が自由であることを誇らしく喜んだ。怖れを超えて、これでいいんだと独り決断した。この歌詞は、そんな精神的自立を表現しているように思います。

歩く花にとって、道路のセンターラインはPoint of no return。帰還不能点のような心理的境界線。生き様が本当に試されるのは、ガードレールという安全の柵を派手に飛び越えること(アウトローになること)ではなくて、誰にも共感されえない自分の世界にとってだけの未知の領域を、自分の真実への羅針盤だけで、たった一人で渡りきること。とんでもなく孤独です。それでも今、死んでもいいから、誰の理解も関心も得られなくていいから、正直な自分を生きたいと願う。「僕は一人で決めたんだ」という繰り返しに、そんな心境が浮かんできます。

根っこは花にとって、自分を生かしてくれる環境と同化するための連結機能です。これまでの立場に根を生やせば、養分と水分を受け取って生存できる。しかしこの花は、根っこが消えてしまった。足が生えて、よそへと歩いた。つまり同化していた環境への依存も執着もなくなったということです。

花が本当に咲き誇れるのは、与えられた場所(物語)ではありません。自分が純粋に心から愛する人の庭においてだけです。根っこが消えて、足が生えて、ガードレールを飛び越えて、独り歩いていけばこそ、愛する人の心に巡りあって、自分の真が実る。唯一無二の、情熱の花が咲く。

野に咲くでも、山に咲くでもない。
愛する人の心に咲こう。


甲本ヒロトさんの歌詞っていいですね。

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